血糖値というと、健康関連の情報では頻繁にでてくるおなじみの言葉ですね。
この皆さんおなじみの血糖値がダイエットに大きく関係しているってご存知ですか?
血糖値と上手に付き合うことがダイエットの成功、失敗のカギを握ると言ってもいいかもしれません。
また、ダイエットだけでなく健康や美容の面も血糖値は大きく関係してきます。
目次
痩せるために血糖値について知っておくこと
では、血糖値とダイエットとどんな関係があるのでしょう?
血糖値が高い = 糖がたくさんあるから太る
ダイレクトにそうとも云えますが、それだけでなく少々複雑な事情があります。
血糖値とダイエットについて知っておくべき事を以下の3つに分けてお伝えします。
- 上げない、下げない!が基本
- 後回しほど効果的
- やっぱり収支は重要です
血糖値って何だろう?
その前に、まず血糖値って何でしょう?
これだけ知っている人が多いのに案外どんなものか知らなかったりします。
名前の通り、血液の中の糖の数値です。
口から入った食べ物(炭水化物)が胃や腸で消化、吸収され、その中の糖が血液にのって全身に行き渡ります。
血液で運ばれた糖は細胞に摂り込まれ、エネルギーに変わります。
私たちの体が体温を保って、心臓を動かし、脳で考え、体を動かして…と生きていられるのは糖が血液の中にあるからです。
血糖値は平均70〜110の間で上がったり下がったりします。
高くなっても(高血糖)低くなっても(低血糖)体にとっては良くありません。
上げない、下げない!が基本です
血糖値と関係して登場するのが「インスリン」です。
インスリンもまた健康関連ではよくでてくるワードですね。
インスリンは数あるホルモンの中でも「血糖値を下げる唯一のホルモン」です。
血液中の糖を細胞の中に運ぶ役割があります。
食事によって血糖値が上がると膵臓からインスリンが放出されます。
血液中の糖がインスリンによって細胞に入り込み、その結果として血糖値が下がります。
このように高くなった血糖値を下げるのがインスリンの働きですが、その作用の仕方が問題となります。
こんな昼食だと…マズい
例えば、朝も何も食べずにいたのでお昼はお腹ぺこぺこ。
でも、仕事が忙しいからコンビニのおにぎり2個、ついでに野菜と果物のミックスジュースを買って急いで食べたとします。
カロリー的には500Kcal以内におさまっているので、一般的なお昼としては高いカロリーではありません。
でも、これだと太ってしまいます。
おにぎりやジューズから吸収された糖は急激に血液に供給されます。すると…血糖値は急上昇します。
それに対抗するため膵臓からは大量のインスリンが放出され、高くなった血糖値を下げるように働きます。
まるでバレーボールでセッターが上げたトスをアタッカーがたたき落とすような状態です。
セッターは腸、ボールは糖で、アタッカーはインスリンです。
最近になって「血糖値スパイク」、「インスリン・スパイク」という言葉も良く聞くようになりましたが、言い得て妙ですね。
そして、問題はこの後です。
気力で我慢は難しい!?
インスリンによってたたき落とされ低くなった血糖値は食欲中枢を刺激します。
お昼を食べてそれほど経っていないのに、またお腹がすいた気がする。
甘いものを食べたくて食べたくてしょうがない。
なぜかイライラして頭の中が食べ物のことでいっぱい。
だいたいこういう時は眠気やダルさも一緒に出てきて仕事の効率が上がりません。
3時のおやつの時間まで我慢したけど、甘いクッキーを少しだけ…と手を出したら止まらない!
またそこで血糖値が急に上がり、インスリンで急に下がるという「上がったり、下がったり」の乱高下の状態になります。
そのまま夕食もコントロールが利かなくなり食欲に任せて食べてしまったり。
「食べるのを我慢したらいいんじゃない?」
そう思うかもしれませんが…
本能からくる「食べたい」という欲求はなかなか抑えられません。
だから、多くの人がダイエットの途中でつまずき、なんとか痩せたとしてもリバウンドに悩みます。
まずは上げないを考える
では、どうしたらいいかというと血糖値を上げない食事をすることが大切です。
そのためには炭水化物だけの食事はしない!ことです。
先ほどの例に上げたおにぎり2個に野菜フルーツジュースだと、どちらも炭水化物です。
特にジュース類はかなり糖が含まれていて吸収もいいため血糖値は急激に上がります。
血糖値を上げないためには汁物、野菜、タンパク質を一緒に食べて糖自体の吸収を緩やかにします。
忙しくてもコンビニで選ぶなら、カップのみそ汁、野菜サラダ、ゆで卵、おにぎり、お茶といった組み合わせにします。
サラダがないなら「トクホ」の食物繊維が入ったお茶を飲むのもお勧めです。
食物繊維が糖の吸収をおだやかにして、血糖値の急な上昇を抑えます。
(難消化性デキストリンが5g以上入った水)
血糖値は急な上昇が起きないなら、急な降下もしないのです。
血糖値が下がり過ぎることはなく、空腹感に悩まされイライラすることはありません。
後まわしほど効果的
何を先に食べるかの順番も血糖値の上昇に関係します。
はじめに炭水化物を食べない!
炭水化物は食べてから早くて30分程で腸に回っていきます。
先にタンパク質や脂質を食べておくと、消化のため胃での滞留時間が長くなります。
炭水化物だけが腸に送られ糖が吸収されることがなく、急な血糖値の上昇がありません。
加えて、満腹感も持続します。
食物繊維を炭水化物より先に食べるのも、糖の吸収を穏やかにするためです。
後からでは効果が狙えません。
先ほどお勧めしたトクホのお茶や飲料水は先に飲んでしまうのが一番です。
炭水化物を食べるタイミングは後回しほど効果的なのです。
やっぱり収支は重要です
血糖値の乱高下が起きないよう、炭水化物だけの食事にせず、組み合わせを考え、炭水化物を食べる順番も最後にするなど工夫をしてみても「エネルギーの収支」を無視したら意味はありません。
エネルギーの収支とはどれだけエネルギー(食べ物)を口から入れて、どれだけエネルギーとして出していったかの差です。
エネルギーの収支がマイナスになると痩せ、プラスになると太ります。
なので、血糖値の上昇にいくら気を付けても、収支がプラスになるような量の炭水化物を食べていたら結局は太ります。
例に出したおにぎり2個のカロリーは、先に食べても後に食べても同じ。
違うのは血糖値の推移とインスリンの出方で、それによる弊害が恐ろしいのです。
ただ、食べる順番が最後になると、食欲もおさまってくるので最後の炭水化物が少量でも満足できます。
勿体ないけれど少し残したり、買ってしまったけど次の食事に回したりと減らしていけます。
おにぎり2個は、1個だけ食べて2個目は無理せず夜の分にします。
もしくは初めから1個しか買わないようにします。
血糖値の乱高下が無ければ少量の炭水化物でも満足できるのです。
こういった効果でエネルギーの収支がマイナスになれば一石二鳥ですね。
まとめ
血糖値はダイエットだけでなく、私達の体や精神の状態を左右します。
糖尿病や血管障害だけでなく、ウツなどの症状にも大きく関わっていることが分かってきています。
見えないからこそ気を付けてい血糖値ですが、炭水化物など糖質を悪者にはできません。
糖質は生命を保っていくためには必要な3大栄養素の1つです。
上手に付き合っていくための工夫をしていきましょう。
血糖値を上げない、下げない!
普段の食生活にそういった習慣を身に付ける事がダイエットの成功となり、リバウンドを防いでいきます。
ひいては健康と美しさを手にして持続させるポイントになります。
個別カウンセリングでは個人個人の食生活に合わせてた食事のご相談も承ります。
ぜひ、ご相談下さい。