無くしたい脂肪!でもその脂肪って何?
「このお腹のお肉を誰かにあげたい」
「太もものこのムッチリを削っちゃいたい」
「このお尻のプヨプヨを胸に移動できないかな…」
女性同士でよくこんな事を話しますよね。ついこんな会話をしてしまう気持ちはよく解ります。
私達を日々悩ませている「お肉」「ぷよぷよ」「ムッチリ」は何かというとズバリ、脂肪です。
この脂肪、実は私達にとってこんな存在です。
「求めてやまない愛しき敵」
イヤでイヤでたまらないお腹や太ももの脂肪です。
でもその反面、私達は脂肪を深く深く愛しています。
脂肪を深く愛しているなんて…どういうこと?と思いますね。
そして、意外と私達は脂肪のことについて知らないのです。
大嫌い!なのに大好き… そのココロは?
マグロは赤身よりトロ、ロースよりカルビ、冷凍物より旬の秋刀魚は脂がのっていて美味しいですね。
アイスだって100円アイスよりハーゲンダッツの方が美味しく感じられます。
アイスは同じように見えて乳脂肪分で種類分けされます。乳脂肪分が8%以上だとアイスクリーム、3%だとラクトアイスと名前が違ってきます。
ちなみにハーゲンダッツの種類はアイスクリームです。
つまり、圧倒的に美味しく感じられるのは高脂肪の食べ物になります。
これが私達の本能が求めてやまない「脂肪への愛」です。
人間は飢餓の時代を何万年も生きてきました。
その間に私達の脳は「脂肪を美味しい」と感じるように進化してしまったのです。
余計な進化だと思いますが、脂肪分が高い食べ物への欲求(愛)があるから長い飢餓の時代を乗り越えて人間は現代まで生き延びています。
時は流れ食べ物があふれる現代、「脂肪への愛」は逆に私達を苦しめます。お腹、お尻、太もも、顔、背中…についた憎い脂肪。
さらにメタボ、メタボと騒がれるように生命まで脅かします。
ダメだと分かっていても、ドーナツは本能的に美味しいのです。
脂肪は生き残るために求めてやまない愛しき「味方」から、消え去ってほしい「敵」に変わってしまいました。
じゃあ脂肪って何だろう?
では、その敵の事をどのくらい知っていますか?
二の腕や太もも、お腹にあるニクい敵の脂肪を撃退して、ダイエットを成功させるには「知る」という事が必要です。
一言で脂肪といっても様々な種類に分類されます。
コレステロール、中性脂肪、内臓脂肪、リン脂質、飽和脂肪酸、トランス脂肪酸…
脂肪が分かりにくいのはその言葉の多さです。
全部の脂肪の働きや役割を覚える必要はありません。
ここでは脂肪が体の中でどういう働きをするかで分類してみます。
脂肪は3つの種類に分かれます。
構造脂肪
細胞膜や脳、神経組織の原料になります。
循環脂肪
血中の脂質。コレステロールやリン脂質の形で体を巡りホルモンや細胞膜の原料になります。
貯蔵脂肪
中性脂肪として腹腔や皮膚の下にエネルギー源として蓄えられます。
脂肪といってもその働きは様々です。
構造脂肪や循環脂肪は身体を造ったり、維持していくためには必要不可欠な脂肪です。
ちなみに、脳の中は60%が脂肪、40%がタンパク質でできています。
3つに分類される脂肪で問題なのは貯蔵脂肪です。
日ごろ私達が脂肪、脂肪と言っているのは貯蔵脂肪のこと。
もちろん貯蔵脂肪も身体には絶対に必要です。身体を動かしたり生命を維持する大切なエネルギー源ですし、寒さから身体を守る断材の役割もあります。
身体のクッションにもなります。
例えば足の踵には厚い脂肪層があって歩く時の衝撃から足を守ってくれます。
ただ、過ぎたるは及ばざるがごとし!
この過ぎちゃって貯まった部分、これが私達がイヤでイヤでしょうがない体から取り去りたい脂肪です。
貯蔵脂肪、別名はよく知っている「◯◯脂肪」
実は、貯蔵脂肪を別の言葉にするなら…中性脂肪です。
中性脂肪はよく聞く言葉ですよね。
私達が毎日食べる食品の中の脂肪の大部分は中性脂肪です。
つまり、食品表示で表示されている脂肪とは中性脂肪のこと。
この中性脂肪にも沢山の種類があって、種類によってはダイエットの味方になるものと、避けて欲しいものとに分けられます。
そのお話はこちらを参考にしてください。
最近は体重計で体脂肪率を測ってくれるものが多いですね。
体脂肪率とは貯蔵脂肪、つまり中性脂肪が身体の中に何パーセントあるかを表したものです。
まずはどの程度自分の身体に貯蔵されているか確認することをお勧めします。
体脂肪率は男性は25%、女性は30%を越えると肥満の領域になります。
さらに貯蔵脂肪は身体に貯まる部位によって2つに分けられます。
- 内臓脂肪
- 皮下脂肪
この違いもダイエットにおいては知っていただきたいのでこちらの記事をお読みください。
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まとめ
脂肪は複雑でなかなか理解するのが難しい栄養です。
まず脂肪といっても身体に必要な脂肪があることを覚えて下さい。
- 体を造っていく構造脂肪
- 血液やリンパ液の中にある循環脂肪
- エネルギー源となる貯蔵脂肪
スリムを目指すならこの貯蔵脂肪とどう付き合っていくかになります。
むやみに脂肪の取入れをストップすると構造脂肪としての脂肪が足りなくなり、血管や細胞膜が弱くなり脳出血の可能性高くなります。
また免疫力が低下したり、ガンへのリスクが高まる傾向にあります。
また、本能的な脂肪への欲求もあり、脂肪が取り入ない期間が長く続くとストレスになる場合もあります。
脂肪と上手く付き合うにはその性質を知って、ツンデレな恋人ようにメリハリを持たせることが必要です。
カウンセリングでは体脂肪率や筋肉量を正確に測り、今の身体の状態を知っていただきます。
敵を知って自分も知る。
どちらもダイエットの成功には必要です。